税金
法人・個人事業主がトラックを売ったときの売却損益と減価償却
※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月26日
結論
- 事業で使ったトラックを売ると、売った値段と帳簿価額(取得価額から減価償却した分を引いた残り)の差が、売却益または売却損になります。
- 個人事業主の場合、事業用のトラックを売った所得は、原則として事業所得ではなく譲渡所得(総合課税)として計算します。
- 消費税の課税事業者なら、事業用のトラックの売却は消費税の課税売上になります。扱いは事業の状況で変わるので、最後は税理士か税務署に確かめてください。
ここでは国税庁の資料にもとづいて、考え方の基本だけをまとめています。実際の申告・決算の処理は、会社の会計方針や事業の状況で変わります。数字を確定する前に、顧問の税理士か所轄の税務署に相談してください。
トラックの耐用年数
減価償却は、高い買い物の費用を、使える年数(耐用年数)に分けて少しずつ経費にするしくみです。国税庁の「主な減価償却資産の耐用年数表」では、トラックは使い方で年数が分かれます。
| 区分 | 細目 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 運送事業用・貸自動車業用・自動車教習所用 | 小型車(貨物自動車は積載量2t以下) | 3年 |
| 大型乗用車(総排気量3L以上) | 5年 | |
| その他(積載量2t超の貨物自動車など) | 4年 | |
| 一般用(上記以外) | 小型車(総排気量0.66L以下) | 4年 |
| 貨物自動車:ダンプ式 | 4年 | |
| 貨物自動車:その他 | 5年 |
たとえば、運送業で使う積載量4tのトラックは「その他」で4年、建設業者が自社の資材を運ぶ平ボディのトラックは一般用の貨物自動車「その他」で5年です。中古で買ったトラックは、耐用年数の計算が新車と違う場合があるため、取得したときの計算を確かめてください。
売却損益の考え方
売却損益は次の式で考えます。
売却損益=売った値段(税抜)-売った時点の帳簿価額
売った年度の期首から売却までの減価償却費をどう計上するかで、帳簿価額が変わります。この点も税理士と決めておくと、見積もりを比べるときの数字がぶれません。
仕訳の例(法人・税抜経理の場合)
帳簿価額1,200,000円のトラックを、税抜1,500,000円(消費税150,000円、合計1,650,000円)で売り、代金が普通預金に入った場合です。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 1,650,000 | 車両運搬具 | 1,200,000 |
| 仮受消費税 | 150,000 | ||
| 固定資産売却益 | 300,000 |
帳簿価額が2,000,000円なら、差の500,000円は固定資産売却損です。減価償却累計額を別に記録している(間接法の)場合は、取得価額と累計額をそれぞれ消す形になります。
リサイクル預託金相当額を別に受け取る場合、浜松市の案内では、この額は消費税が非課税とされています。トラック本体の代金と分けて考える必要があるため、記録のしかたは税理士に確かめてください(詳しくはリサイクル料金)。
個人事業主は譲渡所得になる
国税庁の説明では、土地・建物・株式等以外の資産を売ったときの所得は、譲渡所得として、事業所得や給与所得と合わせる総合課税になります。事業用のトラックの売却代金は、売上(事業所得)には入れず、譲渡所得として計算するのが原則とされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 計算式 | 譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除50万円 |
| 取得費 | 購入代金など。使って価値が減る資産は、減価償却費に当たる額を引いた額 |
| 譲渡費用 | 売るために直接かかった費用 |
| 所有期間5年以内 | 短期譲渡所得:全額が課税の対象 |
| 所有期間5年超 | 長期譲渡所得:2分の1が課税の対象 |
特別控除50万円は、その年の総合課税の譲渡益の合計に対して使い、短期の分から先に引きます。なお、国税庁は、使用できる期間が1年未満のものや取得価額10万円未満の減価償却資産などを売った所得は、事業所得または雑所得になるとしています。
消費税の扱い
国税庁の消費税法基本通達5-1-7では、事業に付随して行われる取引の例として「事業の用に供している建物、機械等の売却」が挙げられています。法人や、課税事業者の個人事業主が事業用のトラックを売ると、その代金は消費税の課税売上になります。会社員が自家用車を売る場合は、事業としての取引に当たらないとされています。
見積もりを比べるときは、提示額が税込か税抜かをそろえてください。インボイス(適格請求書)の扱いなども、取引先と税理士に確かめておくと安心です。
手元に入る額は手取りの計算ツールで比べられます。ローンが残っている場合はローンが残っているトラックを売るにはを見てください。
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よくある質問
Q. 減価償却が終わって帳簿価額が1円のトラックを売ったら?
A. 法人なら、売った値段(税抜)から帳簿価額を引いた額がほぼそのまま売却益になります。個人事業主なら譲渡所得として計算し、特別控除50万円などを使います。具体的な額は税理士に確かめてください。
Q. 個人事業主が売ったお金を売上に入れてしまいました。
A. 事業用のトラックの売却は、原則として事業所得ではなく譲渡所得として扱うとされています。申告前なら税理士か税務署に相談し、正しい区分を確かめてください。