税金
トラックの廃車費用はいくら? 戻ってくる重量税・自動車税・自賠責と差し引きで計算
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結論
- 廃車の損得は「業者に払う費用」だけでなく、「戻るお金(重量税・自動車税・自賠責)」と「鉄や部品の買取額」を足し引きして考えます。費用がかかっても、戻るお金で多くが埋まる場合があります。
- 重量税は、解体して永久抹消したときに「納めた額×車検の残り月数÷車検の有効期間の月数」が戻ります。残りが1か月未満のときと輸出抹消のときは戻りません。支払いまでおおむね2か月半かかります。
- まだ走る車なら、廃車にするより中古車・輸出向けに売るほうが手取りが多い場合があります。緑ナンバーの車は、運送事業の減車の届出も必要です。
廃車でかかるお金と戻るお金
| 項目 | 内容 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 引取・運搬の費用 | 不動車はレッカーや積載車が必要。距離と車の大きさで変わる | 業者の見積もり |
| 解体の費用 | 業者により無料〜有料。鉄・部品の買取額と相殺されることもある | 業者の見積もり |
| 抹消登録の手数料 | 永久抹消は無料、一時抹消は500円(2026年4月1日に350円から改定。電子申請は450円) | 運輸支局 |
| リサイクル料金 | 預託済みなら廃車のときに改めて払う必要はない | 自動車リサイクル促進センターの料金検索 |
| 重量税の還付(戻る) | 解体して永久抹消したとき。車検の残りに応じて戻る | 車検証と納付額 |
| 自動車税の月割(戻る) | 抹消した月の翌月から3月までの分 | 都道府県税事務所 |
| 自賠責の返還(戻る) | 抹消後に解約すると保険会社が計算した額が戻る | 保険会社 |
業者に代行してもらうと、戻るお金を業者が受け取り、提示額にまとめている場合があります。重量税の還付金を業者が受け取るときは、所有者本人が書いた代理受領の委任状が必要です。見積書で「誰が何を受け取るか」を確かめてください。
戻るお金の計算方法
重量税
国税庁などの手引の式は「納付された重量税×確定日の翌日から車検満了日までの月数(1か月未満切り捨て)÷車検の有効期間の月数」です。確定日は、永久抹消なら永久抹消登録日です。一時抹消のあとで解体した場合は、一時抹消登録日と解体の報告を受けた日のいずれか遅い日です。
車検のときに納める重量税は車両総重量で決まります。国土交通省の税額表(2026年5月1日以降)では、車両総重量2.5t超のトラックの1年分は、1tあたり事業用2,600円、自家用4,100円です(エコカー減税の対象外で、登録から13年未満の場合)。
自動車税
自動車税は4月1日の所有者に1年分かかります。年度の途中で抹消すると、4月から抹消した月までの月数で計算し直し(100円未満切り捨て)、払いすぎた分が戻ります。東京都の税率表では、営業用トラックは最大積載量3t超4t以下で年15,000円、10tなら38,900円です。
自賠責
抹消登録のあとに解約できます。戻る額は保険会社が計算するので、解約前に保険会社へ確かめます。詳しくは自賠責の解約で説明しています。
差し引きの計算例(4t・10t)
前提:営業用(緑ナンバー)、10月に永久抹消、車検の残りは6か月、登録から13年未満。業者の費用と買取額は説明のための仮の数字です。
| 項目 | 4t車(車両総重量8t) | 10t車(車両総重量20t) |
|---|---|---|
| 引取・解体の費用(仮) | −30,000円 | 0円 |
| 鉄・部品の買取(仮) | 0円 | +30,000円 |
| 重量税の還付 | +10,400円 (20,800×6÷12) | +26,000円 (52,000×6÷12) |
| 自動車税の還付 | +6,300円 (15,000−8,700) | +16,300円 (38,900−22,600) |
| 差し引き(自賠責の返還を除く) | −13,300円 | +72,300円 |
自動車税の8,700円は、15,000円×7か月(4〜10月)÷12=8,750円の100円未満を切り捨てた額です。10t車は38,900円×7÷12=22,691円から22,600円です。これに自賠責の返還額が加わります。
廃車より売るほうがよい場合の見分け方
- まだ自走できる・車検が残っている:中古車として名義変更で売れる見込みがあります。この場合、重量税は税としては戻りませんが、車検の残りが提示額に入ることがあります。
- 年式が古い・走行距離が長い:国内で値段がつかなくても、輸出向けに買い取る業者があります(輸出向けの買取)。輸出抹消では重量税は戻らない点も入れて比べます。
- 荷台・クレーン・冷凍機が付いている:架装物(後から付けた荷台や装置)が評価される場合があります。
- 動かない・事故車:車検切れ・不動車の売り方も見て、廃車買取と中古車買取の両方の見積もりを取ります。
比べるときは、上の表の差し引きと、売った場合の手元に入る額を並べてください。
緑ナンバー車は減車の届出が先
一般貨物自動車運送事業で使っている車を廃車にするときは、事業用自動車の数が変わるので、運輸支局に事業計画の変更(減車)を届け出ます。貨物自動車運送事業法第9条第3項では、事業用自動車に関する変更は「あらかじめ」届け出るとされています。届出のあと、運輸支局で「事業用自動車等連絡書」の確認を受け、抹消登録の書類に添えます。順番は次のとおりです。
- 減車の届出を運輸支局に出す
- 事業用自動車等連絡書の確認を受ける
- 業者に引き渡し、解体のあと永久抹消と重量税の還付を申請する
- 自賠責を解約し、自動車税の還付の通知を待つ
営業所ごとの最低車両数(5両)を下回らないかも先に確かめます。詳しくは緑ナンバーのトラックを売る手続きを見てください。全部の車を手放して事業をやめる場合は運送会社の廃業で説明しています。
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査定・引取・名義変更等の対応可否や費用は、車両・地域・契約条件で異なります。見積書の条件を確認し、手取りで比較してください。
よくある質問
Q. 一時抹消だけでも重量税は戻りますか?
A. 戻りません。重量税の還付は、解体して永久抹消登録(一時抹消済みなら解体届出)をするときに申請します。
Q. 車検切れのトラックを廃車にしたら何が戻りますか?
A. 車検の残りがないので重量税は戻りません。自賠責も切れていれば返還はありません。自動車税は、年度の途中で抹消すれば月割で戻ります。
Q. 「廃車費用0円」の業者なら得ですか?
A. 費用が0円でも、重量税や自動車税の還付を業者が受け取る契約の場合があります。戻るお金の行き先まで含めて比べてください。
参考にした情報(確認日:2026年10月27日)
- 国税庁・国土交通省・軽自動車検査協会 使用済自動車に係る自動車重量税還付申請書の記載の手引(令和4年1月)
- 国税庁 使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付申請手続
- 国土交通省 自動車重量税の税額(2026年5月1日以降)
- 東京都主税局 自動車税種別割(税率表・抹消時の月割)
- 島根県 自動車税(月割の計算・名義変更の扱い)
- 国土交通省 道路運送車両法関係手数料令 新旧対照条文(2026年4月1日施行、PDF)(確認日:2026年10月27日)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータル 登録・検査手数料一覧表(令和5年1月1日現在。永久抹消が無料であることの確認)
- 自動車リサイクル促進センター リサイクル料金検索
- e-Gov法令検索 貨物自動車運送事業法(第9条)
- 中国運輸局公示 事業計画変更等に関する処理方針(PDF)
- 関東運輸局 埼玉運輸支局 事業用自動車等連絡書(PDF)