税金
トラックを売る・廃車にするとき自賠責はどうなる? 解約返戻金と2026年11月の保険料改定
※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月27日
結論
- 名義変更でトラックを売るときは、自賠責保険(法律で入ることが決まっている保険)は車と一緒に次の持ち主へ引き継がれます。解約はできず、保険会社からお金は戻りません。残りの期間の分は、買取の提示額にどう入っているかを見積もりで確かめます。
- 解約して保険料の一部が戻るのは、永久抹消・一時抹消・輸出抹消仮登録などの抹消登録をしたあとです。法律と省令で、解約できる場合が決められています。
- 2026年11月1日以降に始まる契約から保険料が上がります(全車種平均6.2%)。営業用の普通貨物(最大積載量2t超)の12か月契約は25,180円になります。
売り方で自賠責の扱いが変わる
自賠責保険は、自動車損害賠償保障法(自賠法)で、解約できる場面が限られています。自賠法第20条の2と施行規則第5条の2では、保険契約者が解約できるのは、登録自動車なら永久抹消登録・輸出抹消仮登録・一時抹消登録を受けた場合などとされています。好きなときに解約できる保険ではありません。
| 売り方・手放し方 | 自賠責の扱い | お金の動き |
|---|---|---|
| 名義変更(移転登録)で売る | 次の持ち主に引き継ぐ。保険会社に名義の変更を届ける | 保険会社からは戻らない。提示額の中で評価されるかどうか |
| 一時抹消してから売る・保管する | 抹消のあと解約できる | 保険会社が計算した返還額が戻る |
| 解体して永久抹消(廃車) | 抹消のあと解約できる | 同上。重量税・自動車税も別に戻る場合がある |
| 輸出(輸出抹消仮登録) | 抹消のあと解約できる | 同上 |
名義変更のときは、自賠責保険証明書の記載が変わるので、保険会社への届け出が必要です。国土交通省は、名義が違ったままだと、事故のときに保険金の支払いが遅れるおそれがあると案内しています。買取業者が手続きを代わりにする場合が多いので、誰がいつ届けるかを契約のときに確かめてください。
2026年11月改定後の保険料(普通貨物・小型貨物)
損害保険料率算出機構は、2026年4月30日に基準料率の変更を金融庁に届け出ました。2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約から、新しい料率が使われます。下の表は金融庁の自賠責保険審議会の資料にある額です(離島以外の地域、沖縄県を除く)。区分の「2t超・2t以下」は、車両総重量ではなく最大積載量です。
| 区分 | 12か月(改定前→改定後) | 24か月(改定前→改定後) |
|---|---|---|
| 普通貨物 営業用 2t超 | 24,100円→25,180円 | 42,610円→44,050円 |
| 普通貨物 営業用 2t以下 | 17,790円→18,680円 | 30,110円→31,240円 |
| 普通貨物 自家用 2t超 | 18,230円→19,130円 | 30,980円→32,130円 |
| 普通貨物 自家用 2t以下 | 16,900円→17,930円 | 28,370円→29,750円 |
| 小型貨物 営業用 | 15,830円→16,670円 | 26,240円→27,270円 |
| 小型貨物 自家用 | 12,850円→13,710円 | 20,340円→21,430円 |
トラックは車検の有効期間が1年のことが多いので、12か月か13か月の契約が中心です。基準料率表では、営業用の普通貨物(2t超)の13か月契約は26,750円、25か月契約は45,570円です。
残りの期間はどれくらいの価値か(計算例)
保険会社から戻る額の計算は、保険会社の決まりによります。解約する前に、保険会社か代理店に額を聞いてください。ここでは、基準料率表を使って「残りの期間の大きさ」の目安を出します。
| 営業用 普通貨物(2t超) | 数値 |
|---|---|
| 13か月契約の保険料 | 26,750円 |
| 12か月契約の保険料 | 25,180円 |
| 1か月の差(26,750−25,180) | 1,570円 |
| 残り6か月の目安(1,570×6) | 約9,400円 |
1か月あたりおよそ1,600円前後なので、営業用の大きなトラックでも、残りが半年なら1万円前後の規模です。実際に戻る額は、手数料などの扱いでこれより少なくなる場合があります。
見積書では、次の3つを確かめます。
- 名義変更で売る場合:自賠責の残りの期間が提示額に含まれているか。「自賠責残月分」などの行があるか。
- 抹消(廃車)で引き取る場合:解約の返還金を自分が受け取るのか、業者が受け取って提示額に入れているのか。
- 11月の前後で契約が変わる場合:車検を通して新しく入る自賠責は、11月1日以降に始まれば新しい保険料です。車検を通してから売るかを比べるときは、改定後の額で計算します。
税金も含めた差し引きはトラックの廃車費用、自動車税は自動車税は戻る?、重量税は重量税の還付で説明しています。
任意保険は自賠責とは別に手続きする
任意保険(自分で選んで入る自動車保険)は、自賠責とは別の契約です。売却や廃車で車がなくなるときは、契約している保険会社に連絡して、解約か車両入替(別の車に付け替えること)を選びます。
- 台数が少ない契約(ノンフリート契約):等級(事故の有無で決まる割引の段階)を残すため、「中断証明書」を出す制度を設けている保険会社が多くあります。条件や期限は保険会社ごとに確かめてください。
- 多くの車をまとめた事業者向けの契約(フリート契約):割引のしくみが契約全体で決まるため、ノンフリートの中断証明とは扱いが違います。台数を減らすときや廃業するときの扱いを、保険会社・代理店に確認してください。
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査定・引取・名義変更等の対応可否や費用は、車両・地域・契約条件で異なります。見積書の条件を確認し、手取りで比較してください。
よくある質問
Q. 売ったあとに自分で自賠責を解約できますか?
A. できません。名義変更で売った車は抹消登録をしていないので、法律で決められた解約の条件に当たりません。保険は次の持ち主に引き継がれます。
Q. 一時抹消したら、すぐに解約したほうがよいですか?
A. 抹消したあとは公道を走れないので、保険を続ける意味は小さくなります。解約日は保険会社に申し出た日になるとする保険会社もあるため、戻る額を確かめて早めに手続きします。
Q. 保険料は保険会社によって違いますか?
A. 自賠責の保険料は、損害保険料率算出機構の基準料率をもとに決まります。この記事の表は離島以外の地域(沖縄県を除く)の額です。