売り方
車検を通してから売る? 通さずに売る? トラックの車検費用と手元に入る額で比べる
※この記事にはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を含む場合があります。確認日:2026年10月27日
結論
- 車検を通してから売るのが得になるのは、「車検が付くことで上がる査定額」が「車検にかかる費用(重量税・自賠責・検査手数料・整備費)」より大きいときだけです。業者に、車検付きと車検なしの両方の見積もりを出してもらうと比べられます。
- 営業用トラックの法定費用(整備費を除く)は、2026年11月以降の自賠責で計算すると、4t車(車両総重量8t)で48,080円、10t車(車両総重量20t)で79,280円です(検査手数料は2026年4月1日改定後の額で計算)。これに整備費が加わります。
- 名義変更で売ると、車検の残りの分の重量税は戻りません。車検を通した直後に廃車(永久抹消)にすれば重量税は戻りますが、整備費は戻りません。
トラックの車検費用の内訳
| 費用 | 決まり方 | 確かめる資料 |
|---|---|---|
| 自動車重量税 | 車両総重量(1t単位)と、事業用か自家用か、登録からの年数で決まる | 国土交通省の税額表 |
| 自賠責保険料 | 営業用・自家用、最大積載量2t超か以下で決まる。2026年11月1日以降に始まる契約から改定 | 損害保険料率算出機構の基準料率 |
| 検査手数料 | 2026年4月1日に改定。指定整備工場(保安基準適合証を出す場合)は2,100円、運輸支局へ持ち込む普通自動車は2,600円(国への手数料と自動車技術総合機構への手数料の合計。持込検査と指定整備では内訳が異なる。電子申請(OSS)は別の額) | 道路運送車両法関係手数料令の新旧対照条文、運輸支局 |
| 整備費・代行料 | 車の状態と工場で大きく変わる | 整備工場の見積もり |
重量税は、車両総重量2.5t超のトラックの1年分で、1tあたり次の額です(国土交通省の税額表、2026年5月1日以降、エコカー減税の対象外の場合)。
| 登録からの年数 | 事業用(緑ナンバー) | 自家用(白ナンバー) |
|---|---|---|
| 13年未満 | 2,600円 | 4,100円 |
| 13年経過 | 2,700円 | 5,700円 |
| 18年経過 | 2,800円 | 6,300円 |
2t・4t・10tの法定費用の計算例
前提:1年の継続検査、登録から13年未満、エコカー減税なし、指定整備工場で受ける(手数料2,100円)、自賠責は2026年11月以降に始まる12か月契約。車両総重量は例なので、自分の車検証で確かめてください。
| 例 | 重量税 | 自賠責(12か月) | 手数料 | 法定費用の合計 |
|---|---|---|---|---|
| 2t車・営業用・1ナンバー(車両総重量5t) | 13,000円 | 18,680円 | 2,100円 | 33,780円 |
| 4t車・営業用(車両総重量8t) | 20,800円 | 25,180円 | 2,100円 | 48,080円 |
| 10t車・営業用(車両総重量20t) | 52,000円 | 25,180円 | 2,100円 | 79,280円 |
| 2t車・自家用・1ナンバー(車両総重量5t) | 20,500円 | 17,930円 | 2,100円 | 40,530円 |
| 4t車・自家用(車両総重量8t) | 32,800円 | 19,130円 | 2,100円 | 54,030円 |
自賠責の区分は最大積載量で決まります。2t車は「2t以下」、4t車・10t車は「2t超」の額で計算しています。4ナンバー(小型貨物)の2t車は、自賠責が小型貨物の額(2026年11月以降の12か月契約で営業用16,670円、自家用13,710円)になります。ここに整備費が加わります。古いトラックほど、ブレーキや足回りの部品交換で整備費が大きくなる場合があります。
査定の上がり幅と比べる
4t車・営業用で、整備費を仮に15万円とすると、車検を通す費用は合計198,080円(48,080円+150,000円)です。
| 見積もり(仮の数字) | 車検を通さずに売る | 車検を通してから売る |
|---|---|---|
| 提示額 | 1,500,000円 | 1,620,000円 |
| 車検の費用 | 0円 | −198,080円 |
| 差し引き | 1,500,000円 | 1,421,920円 |
この例では、車検を通すと12万円上がっても、手取りは78,080円少なくなります。上がり幅が費用を超えるかどうかが分かれ目です。手取りの計算ツールでは、A社に「車検なし」、B社に「車検付き」の提示額を入れ、B社の「引取・手続きの費用」に車検の費用を入れると比べられます。
車検が切れると公道を走れず、引き取りに積載車や仮ナンバーが必要になり、費用が増える場合があります。満了日の前に見積もりを取り、引き渡し日を満了日より前にすると、比べられる選択肢が増えます(車検切れのトラック)。
重量税の残りは売り方で扱いが違う
- 名義変更で売る:抹消登録をしないので、重量税の還付の手続きはありません。車検の残りは、提示額の中で評価されるかどうかです。
- 解体して永久抹消する:「納めた重量税×車検の残り月数÷車検の有効期間の月数」が戻ります。たとえば4t車・営業用で20,800円を納め、残り9か月で抹消すれば15,600円です。残りが1か月未満なら戻りません。
- 輸出抹消:重量税は戻りません。
「車検を通したばかりで、やはり売る」場合は、名義変更なら重量税・自賠責の残りは次の持ち主へ移ります。その分が提示額に入っているかを見積書で確かめてください。詳しくは重量税の還付と自賠責の解約で説明しています。
車検とは別の点検(クレーン・冷凍機)
クレーン付きのトラックは、車検とは別に、労働安全衛生のきまりによる点検があります。クレーン等安全規則第76条では、移動式クレーンは1年以内ごとに1回、定期に自主検査を行うとされています。冷凍車の冷凍機も、車検では冷やす性能までは見ません。点検や整備の記録があれば、査定のときに見せると、状態を説明しやすくなります。荷台や装置の評価は架装の評価も見てください。
PRトラックの無料査定
査定・引取・名義変更等の対応可否や費用は、車両・地域・契約条件で異なります。見積書の条件を確認し、手取りで比較してください。
よくある質問
Q. 2026年11月より前に車検を受けると自賠責は安いですか?
A. 新しい保険料は、2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約に使われます。10月31日までに始まる契約は改定前の額です。
Q. 車検の残りが長いほど高く売れますか?
A. 残りが長いと使う側の費用が減るので評価される場合がありますが、上がり幅は業者で違います。車検付きと車検なしの両方の見積もりで確かめます。
Q. 登録から13年を過ぎたトラックは重量税が上がりますか?
A. 国土交通省の税額表では、13年経過・18年経過で1tあたりの額が上がります。事業用は上がり幅が小さく、自家用は大きくなります。
参考にした情報(確認日:2026年10月27日)
- 国土交通省 自動車重量税の税額(2026年5月1日以降)
- 金融庁 自動車損害賠償責任保険審議会 資料(2026年4月30日)
- 損害保険料率算出機構 自賠責保険基準料率
- 国土交通省 道路運送車両法関係手数料令の一部を改正する政令(2026年4月1日施行)(確認日:2026年10月27日)
- 国土交通省 道路運送車両法関係手数料令 新旧対照条文(PDF)(確認日:2026年10月27日)
- 国土交通省 自動車検査登録総合ポータル 登録・検査手数料一覧表(令和5年1月1日現在。改定前の内訳)
- 国税庁・国土交通省・軽自動車検査協会 自動車重量税還付申請書の記載の手引(令和4年1月)
- e-Gov法令検索 クレーン等安全規則(第76条)
2026年4月改定後の窓口申請は、指定整備(保安基準適合証)の継続検査が国1,700円+機構400円=2,100円、普通自動車の持込継続検査が国600円+機構2,000円=2,600円です。国土交通省の改定後一覧(確認日:2026年10月27日)。